今日の朝の記事では、秋の低体温症を書きました。九月の野外は、まだ暑いのに、条件がそろえば体温が下がるという話でした。
夕方のこの記事は、同じ「九月の野外」から、まったく別の入口の話をします。
草むらに入ったあと、数日してから熱が出る。
そして、こう言われます。
「虫に刺された覚えは、ありません」
日本皮膚科学会は、その言葉について、はっきり書いています。
ただし、日本紅斑熱の患者さんのほとんどは、マダニに刺されたという自覚がありませんので、病歴や臨床像から、まずはこの病気を疑うことが重要です。
(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q5 日本紅斑熱とはどんな病気ですか?」)
「覚えがない」のが、この病気のふつうです。
刺されたことに気づかないまま、家に帰ることがあります(写真はイメージです)
はじめにお断りしておきます。**これは特定のどなたかの事案の話ではありません。**公的資料に書かれている典型的な症状の並び方を、家庭で見える形に置き直したものです。
1. 症状——「熱が出ただけです」から始まります
国立健康危機管理研究機構(JIHS)の「日本紅斑熱」のページは、症状をこう書いています。
発熱、発疹、刺し口が主要な三徴候であり、ほとんどの症例にみられる
(国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「日本紅斑熱」/最終更新 2025年7月24日)
時間の目安も、同じページにあります。
潜伏期間は2から8日程度
(同)
これを家庭の時間割に置き直すと、典型的にはこういう流れになります。
**1日目。**草むらに入ります。墓参りの草取り、畑やあぜ道、家の裏山、犬の散歩、山菜やキノコを探しに行った林の縁——どこでも起こります。刺された感覚はありません。その日は何もありません。
**3日目から8日目のどこか。**急に熱が出ます。頭痛と、体のだるさをともないます。「かぜをひいたかな」と言います。
**そのあと。**手足に、赤い斑点が出はじめます。**かゆくありません。**本人は熱とだるさのほうがつらいので、発疹に気づかないこともあります。
「山に行った」だけでなく、裏庭や畑でも起こります(写真はイメージです)
家族の側から見ると、最初の数日は、ただの発熱です。
そしてこの季節、発熱の説明は他にいくらでもつきます。夏の疲れが出た、朝晩の冷え込みで風邪をひいた、エアコンで体が冷えた——どれも自然な解釈です。
**「草むらに入ったこと」と「熱」が、家庭の中で結びつきません。**間が数日空いているからです。
2. 救急隊が現場で疑うこと
高い熱が出て、動けなくなって、家族が救急車を呼ぶ。この段階で救急要請になると、現場でそろいやすいのは次のような所見です。
- 38℃台から39℃台の発熱
- 頭痛、全身のだるさ、食欲が落ちている
- 呼びかけへの反応は保たれているが、受け答えがゆっくりになっている
- 高齢の方では、脱水が進んでいることが多い
私たちがまず考えるのは、この季節に多いものからです。肺炎、尿路感染症、そこから進んだ敗血症。高齢の方なら、悪寒・ふるえをともなう感染症は現場でよく出会う形です。
発疹は、最初は視界に入りません。
長袖と長ズボンで寝ていれば、手足の皮膚は見えません。血圧計を巻くために袖をまくったとき、あるいは病院で服を脱がせたときに、初めて腕や手のひらの赤い斑点が見えることがあります。
そして、こう聞かれます。
「最近、山や草むらに入りましたか」
これが、この病気で決定的な質問になります。
3. 病院で行われること
血液検査で、次のような変化が出ることが知られています。
検査所見では、ツツガムシ病と同様にCRPの上昇、肝酵素(AST、ALT)の上昇、白血球減少および血小板減少などがみられる。
(国立健康危機管理研究機構「日本紅斑熱とは(詳細版)」/IDWR 2002年第25号掲載)
そして皮膚を全身くまなく探して、刺し口——中心が黒いかさぶたになった小さな傷を探します。どこを探すかも、学会が書いています。
刺し口は脇の周囲、下腹部や太ももの内側など、おもに衣類に被われた柔らかい部位に見つかることが多く、日本紅斑熱を疑う重要な症状です。
(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q5」)
自分では見えないところに多いということです。
確定診断には特別な検査が必要ですが、ここに重要な原則があります。
リケッチア症を疑った場合には, 実験室診断の結果を待たず, 直ちに抗菌薬の投与が勧められる。これは未治療では致死性であるリケッチア症に対する国際的コンセンサスにもなっている。
(国立健康危機管理研究機構「IASR 41(8), 2020【特集】日本紅斑熱 1999〜2019年」)
**検査結果を待たずに薬を始める。**それくらい、時間が効く病気だということです。
ここまでの形でついた傷病名が、日本紅斑熱です。
どこで入ったかを思い出せることが、治療につながります(写真はイメージです)
4. 日本紅斑熱とは
マダニに刺されることで、リケッチアという細菌の一種(Rickettsia japonica)に感染して起こる病気です。1984年に徳島県で初めて報告された、日本で見つかった病気です。
今が、いちばん多い時期です
これが、この記事を九月に書いている理由です。
日本紅斑熱患者の診断月別報告数は, 5〜10月にかけて増加し, 8〜10月がピークとなり, マダニの活動時期と一致する。
(同 IASR 41(8), 2020)
**8月から10月がピーク。**今がその真ん中です。
JIHSの概要ページも「媒介ダニの活動が活発化する4月から11月に発生がみられる」と書いています。マダニ全体の活動については、JIHSの一般向けガイドがこうです。
マダニの多くは春から秋(3〜11月)にかけて活動が活発になりますが、冬季に活動する種類もいます。
(国立健康危機管理研究機構「マダニ対策、今できること」/2025年8月6日改訂)
そして、増えています
最新の年別届出数が、JIHSの専門誌に載っています。
| 診断年 | つつが虫病 | 日本紅斑熱 | SFTS |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 493 | 457 | 118 |
| 2023年 | 445 | 500 | 134 |
| 2024年 | 354 | 523 | 122 |
(国立健康危機管理研究機構「IASR Vol.46 No.12(No.550)<特集>感染症媒介節足動物」2025年12月発行/感染症発生動向調査:2025年9月9日現在届出数)
同じ号の本文には、こう書かれています。
感染症発生動向調査におけるSFTSと日本紅斑熱の国内届出数は2025年に過去最多を更新した。
(同)
わが国では, つつが虫病は以前はダニ媒介感染症としては最も届出数が多かったが, 2023年以降は日本紅斑熱の届出数が上回っている
(同)
**ダニが媒介する感染症のうち、いま日本でいちばん届出が多いのが日本紅斑熱です。**そして2025年に、過去最多を更新しています。
3人に1人は、刺し口が見つかっていない
届出票の集計に、この記事でいちばん大事な数字があります。
2007〜2019年の届出票の記載(n=2,726)では, 発熱99%, 発疹94%, 肝機能障害73%, 刺し口67%, 頭痛30%, 播種性血管内凝固症候群(DIC) 21%であった。
(同 IASR 41(8), 2020)
発熱は99%、発疹は94%。ところが**刺し口は67%**です。
つまり、診断がついた患者さんの3人に1人は、刺し口が記載されていません。「刺された跡が見当たらない」ことは、この病気を否定する材料になりません。
冒頭の学会の一文と、数字の向きが一致しています。
高齢の方に多い
60代以上の患者が多く, 年齢中央値は71歳(男性69歳, 女性73歳)であった。
(同)
草取り、畑仕事、墓参り、犬の散歩。日常の中に草むらがある人ほど、機会が多いということでもあります。
治る薬があるのに、亡くなる人がいる
日本紅斑熱をはじめリケッチア症には, テトラサイクリン系の抗菌薬が著効を示す。
(同)
学会も「適切に診断し、治療すれば治ります」と書いています。それでも、IASRはこう結ばれています。
しかし, 有効な抗菌薬がありながら, なおも死亡例が報告されている。
(同)
死亡の数字も出ています。
届出時点の死亡例は, 1999年4月〜2018年末までの間は31例(致命率1.1%, 31/2,790)報告されているが, 2019年単独では13例(致命率4.1%, 13/318)であった
(同)
**効く薬がある病気で亡くなるとしたら、原因は「間に合わなかったこと」です。**だから、家族が最初に気づけるかどうかが効いてきます。
5. 似ているけれど、別の病気があります
同じ「ダニに刺されて、数日〜2週間後に熱が出る」形をとる病気が、日本にはあと2つあります。季節も治療も違うので、分けて書きます。
つつが虫病——ピークはこれから来ます
マダニではなく、ツツガムシというもっと小さなダニの幼虫に刺されて感染します。幼虫の大きさは、学会によれば「体長約0.3mm」。
また、幼虫は体長約0.3mmという小さいダニですので、吸着されてもほとんど気付きません。
(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q6 つつが虫病とはどんな病気ですか?」)
季節は、日本紅斑熱とずれています。
診断月別の患者報告数は, 全国では5〜6月と11〜12月の二つのピークがある
(国立健康危機管理研究機構「IASR 38(6), 2017【特集】つつが虫病・日本紅斑熱 2007〜2016年」)
JIHSの概要ページも「春から初夏と、秋から初冬に二峰性の発生がある」と書いています。**11月・12月がもう一つの山です。**日本紅斑熱の山が終わるころに、こちらの山が来ます。
症状の出かたです。
潜伏期は5〜14日で、典型的な症例では39℃以上の高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なダニの刺し口がみられ、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられるようになる。
(国立健康危機管理研究機構「つつが虫病(詳細版)」/IDWR 2002年第13号掲載)
発熱、刺し口、発疹は主要3徴候とよばれ、およそ90%以上の患者にみられる。
(同)
届出票の集計では「発熱95%, 発疹86%, 刺し口(黒色痂皮)が85%, 頭痛40%」(IASR 2017・n=4,185)。日本紅斑熱より、刺し口は見つかりやすいという違いがあります。
そして薬について、はっきりした一文があります。
第一選択薬はテトラサイクリン系の抗菌薬であり、使用できない場合はクロラムフェニコールを用いる。βラクタム系抗菌薬は無効である。
(同「つつが虫病(詳細版)」)
βラクタム系というのは、ペニシリン系やセフェム系のことです。かぜや扁桃炎、膀胱炎などでよく使われる系統の抗菌薬が、この病気には効きません。
「抗生物質をもらって飲んでいるのに、熱が下がらない」——それが起こりうる、という意味です。
治療が遅れたときのことも書かれています。
また、治療が遅れると播種性血管内凝固をおこすことがあり、致死率が高い。
(同)
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)——熱と「胃腸炎」の顔をします
こちらはウイルスによる病気で、マダニが運びます。症状の並びが、日本紅斑熱ともつつが虫病とも違います。
発熱、消化器症状(食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が出現します。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全症状、出血症状(紫斑、下血)が出現します。
(厚生労働省「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A」Q22)
発疹ではなく、吐き気・下痢・腹痛が前に出ます。だから、こう書かれています。
初期症状は急性胃腸炎、インフルエンザ様疾患の症状と類似し区別がつきません。
(同 Q25)
**国が「区別がつきません」と書いています。**家庭で見分ける方法はありません。だからこそ、次の第9節に書く「どこに行ったか」を伝えることが、唯一できることになります。
刺し口についても、同じ趣旨の記載があります。
また、患者がマダニに刺されたことに気がついていなかったり、刺し口が見つからなかったりする場合も多くあります。
(同 Q24)
重さの数字は、はっきりしています。
国立健康危機管理研究機構の研究によると、日本のSFTS患者の致命率は27%です。
(同 Q17)
日本でこれまでに確認されたSFTS患者の年齢層は、5歳〜90歳代で、全患者の約90%が60歳以上となっています。
(同 Q16)
**致命率27%。**日本紅斑熱やつつが虫病とは、桁が違います。潜伏期は「6日〜2週間」で、発症が多いのは「4月〜8月」ですが、「数は少ないですが、冬期の感染も確認されています」(JIHS「マダニ対策、今できること」)。
治療については、2024年に大きな変化がありました。
対症療法が主体となりますが、国内では、抗ウイルス薬(ファビピラビル)が、2024年6月に承認されており、病状の進行が予期される場合には、使用することも検討されます。
(同 Q27)
ただし、IASRは「抗ウイルス療法のみでは重篤な病態の完全な制御には至っておらず」とも書いています。薬ができたから安心、という段階ではありません。
西日本の病気、ではなくなりました
SFTSの患者は、これまで西日本を中心に報告されていましたが、2025年に関東や北海道で感染した症例が報告されました。そのため、全国的に感染リスクがあると考えられ、SFTS患者の発生が確認されていない地域においても注意が必要です。
(同 Q12)
日本紅斑熱についても、IASRが「近年, 福島, 新潟, 栃木, 茨城, 石川, 滋賀, 奈良等で, 新たに県内での感染が推定される患者が報告され, 感染地域も拡がっていると考えられる」と書いています。
「うちの県では聞いたことがない」は、根拠になりません。
ペットからうつることがあります
SFTSには、マダニ以外の経路が公的資料に明記されています。
国内ではSFTSウイルスに感染し、発症したネコ、イヌ及びチーターが報告されています。(中略)ネコやイヌでは発熱・元気消失・嘔吐・黄疸(黄疸はネコのみ)などの症状を示し、ネコは約6割、イヌは約4割が死亡します。
(同 Q5)
SFTSウイルスに感染し、発症している動物の血液や唾液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染する可能性があります。実際に、ネコに咬まれたことが原因でSFTSウイルスに感染した事例や発症動物の体液等との直接接触が原因と考えられる獣医療関係者の感染事例も報告されています。
(同 Q6)
動物の側にも、同じ病気があります(写真はイメージです)
ただし、同じQ&Aは条件も書いています。「発症していないネコやイヌ、屋内のみで飼育されているネコやイヌからヒトがSFTSウイルスに感染した事例はこれまでに報告されていません」。
**問題になるのは「具合の悪い動物」です。**急に元気がなくなった、食べない、吐いている——そういうときに口の周りを素手で拭かない、というだけでも意味があります。動物に咬まれた・引っかかれたときの考え方は、犬猫に咬まれた傷の記事にまとめてあります。
散歩は、犬にとってもマダニに出会う時間です(写真はイメージです)
6. 「山に行っていません」でも起こります
マダニがいる場所について、JIHSの一般向けガイドははっきり書いています。
マダニは、シカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息しています。また、民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道などにも生息しています。
(国立健康危機管理研究機構「マダニ対策、今できること」/2025年8月6日改訂)
**裏庭、畑、あぜ道。**登山の話ではありません。
つつが虫病の解説にも、家庭にとって大事な一行があります。
ヒトの移動に伴い、汚染地域に出かけて感染し、帰宅後発症する例もあるので、汚染地域だけでなく広く全国の医療機関で注意が必要である。
(同「つつが虫病(詳細版)」)
**行った先で刺されて、家に帰ってから発症する。**帰省や旅行のあとに熱が出たときは、「どこに行ったか」がそのまま情報になります。
さらに、日本紅斑熱の特集には、こういう報告も記録されています。
さらに, 野外活動のみならず, 家族により屋内へ持ち込まれたと推定されるマダニによって発症した新生児症例も報告されている
(同 IASR 41(8), 2020)
**外に出ていない人が発症することがある。**服やタオルにくっついて、家の中に入ってくるからです。
7. 避けるには
ここからは、厚生労働省のQ&AとJIHSの一般向けガイドの原文に沿って書きます。国が一般向けに出している、いちばん具体的な資料です。
服装は「すき間をなくす」
草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事です。服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお薦めです。
(厚生労働省「SFTSに関するQ&A」Q13)
JIHSのガイドも同じ内容で、さらに具体的です。
シャツの袖口は軍手や手袋の中に入れましょう。 シャツの裾はズボンの中に入れましょう。 ハイキングなどで山林に入る場合は、ズボンの裾に靴下を被せましょう。 農作業や草刈などではズボンの裾は長靴の中に入れましょう。
(同「マダニ対策、今できること」)
袖口を手袋の中に、裾をズボンの中に。それだけで入口が減ります(写真はイメージです)
全部に共通しているのは、すき間をなくすことです。そして「明るい色の服」は、今日から、何も買わずにできます。
裏庭の草取りも、対象の作業です(写真はイメージです)
帰ってきてから、どこを見るか
また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認してください。特に、首、耳、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏などがポイントです。
なお、厚生労働省のリーフレットのほうは、見る場所を少し違う書き方で挙げています。「特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などに注意」(「『ダニ』にご注意ください」/平成29年4月)。胸の下と頭部(髪の毛の中)が加わります。どちらも自分では見えない場所なので、この確認は家族でやったほうが確実です。
同じリーフレットは、探すものの大きさも図で示しています。マダニは吸血前で約0.5cm、吸血後で約1.5cm(ペットボトルのキャップが約3cm)。「できもの」に見えるのは、この大きさだからです。
(厚生労働省「SFTSに関するQ&A」Q13)
学会は、乳幼児について一行足しています。
乳幼児では頭部にマダニが吸着していることがありますので、頭皮も探す必要があります。
(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q9」)
そして、何を探すのかがいちばん大事です。
マダニが付着しているときは、「できもの」のように見えることがあります。
(国立健康危機管理研究機構「マダニ対策、今できること」)
ほくろが増えた、ニキビができた、と思って放置される形です。痛くも、かゆくもありません。
服を家に入れない
野外活動後は、上着や作業着は、家の中に持ち込まないようにしましょう。 ガムテープや粘着カーペットクリーナーを使って服に付いたダニを取り除く方法も効果的です。
(同)
作業着は家に持ち込まない。玄関の外で脱ぐだけでも違います(写真はイメージです)
第6節に書いた「家族が持ち込んだマダニで新生児が発症した」という報告は、この一行の裏側にあります。
虫よけの限界
マダニに対する忌避剤(虫よけ剤)が、2013年から新たに認可されました。現在は、ディート、イカリジンの2種類の有効成分を含む忌避剤が市販されています。
忌避剤の使用でマダニの付着数は減少しますが、マダニの付着を完全に防ぐわけではありません。忌避剤を過信せず、様々な防護手段と組み合わせて対策を取ってください。
(同)
年齢の注意もあります。
ディートの使用上の注意事項として、例えば30%の製品は12歳未満に使用しないなど、年齢制限があります。
(同)
学会は「イカリジンは小児への使用制限はありません」と書いています(皮膚科Q&A「Q9」)。子どもに使うならイカリジン、というのが、この2つを並べたときの読み方になります。
草むらに入った日、刺されていた日をカレンダーに残しておく(写真はイメージです)
熱の数字と同じくらい、「いつ、どこの草むらに入ったか」が効きます(写真はイメージです)
早く始めた治療ほど効きます(写真はイメージです)

